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韓食文化 キムチと김치(KIMCHI)の違い。김치(KIMCHI)の作り方

昔は、今日のように野菜をいつでも栽培できませんでした。

家庭に冷蔵庫がなかったので、食料を保存するのも大変でした。

穀物と比較して野菜類は長く保存するとそのものの味覚や栄養分が低下してしまいます。

そこで、食べ物に塩を用いて雑菌による腐敗を防ぐため、動物性タンパク質を保存するため塩蔵法が生まれました。

目次

塩蔵法による野菜類 김치(KIMCHI)の原型

塩蔵法は大きく5つの漬け方があります。

1.塩だけで漬けたもの

2.塩と酒で漬けたもの

3.塩と麹に澱粉食品を混ぜて漬けたもの

4.塩と酢を混ぜて漬けたもの

5.醤で漬けたもの

朝鮮半島では、高麗時代(10世紀末~)、野菜の栽培が発達して、崇仏思想も深まっていたので、野菜食が根付きました。

塩蔵法は野菜を材料にしたものだけでなく、魚介類、つまり塩辛や馴れずしとして発展していくのです。

寿司と言えばにぎり寿司を中心とした江戸前寿司が主流ですが、馴れずしとは主に魚を塩と米で乳酸発酵させた食品です。

現在でも滋賀県の鮒ずし、石川、富山の名物かぶら寿司など日本海側の地域の名物です。

キムチと김치(KIMCHI)は違い

にんじん

キムチ大好き!

へどじ

キムチと김치(KIMCHI)は違います。

キムチと김치(KIMCHI)は見た目は似ていますが、作り方、食べ方、名称、すべて異なる食べ物です。

漬物(キムチ)

漬物(キムチ)は、野菜に塩を振って重石をのせ、香辛料は少量、水分を染み出させて漬けます。

漬けて食べる前に野菜を絞ったり、洗ったりしてから食べます。

김치(KIMCHI)

 一方、김치(KIMCHI)は塩漬けにした野菜を水で洗い、具と薬味をまぶして漬けます。

唐辛子をはじめ、香辛料はふんだんに使います。

漬けて食べる前に白菜、茄子など食材を絞らず、洗わず、漬け汁ごと味わいます。漬け汁は他の料理の調味料としても使われます。

キムチと김치(KIMCHI)の違いは

キムチと김치(KIMCHI)の違いは、乳酸発酵の有無にもあると言えます。

김치(KIMCHI)と言えば白菜を唐辛子やニンニクを使って漬けたものを想像しますが、大根、キュウリ、茄子を漬けたものが最も多く100種類以上の名称があります。

17世紀までは主に塩、山椒を使っていましたが、18世紀になって、少量の唐辛子が食材に使われるようになります。

1766年に朝鮮で刊行された農業書「増補山林経済」に김치(KIMCHI)に唐辛子が使用された例が初めて紹介され、ニンニクやネギも18世紀中頃から使われるようになります。

球根型の白菜は19世紀末、中国から日本、朝鮮にもたらされ、栽培されるようになったと言われています。

19世紀末から20世紀前半、物流が盛んになり、街には野菜を積み重ねた市場があちこちに出現します。

赤い김치(KIMCHI)は19世紀中頃から朝鮮半島南西地域ではじまり、20世紀前半に全国的に広がります。

かんしょくの薬味に多く使われる唐辛子やニンニクが食材に用いられるようになった要因

その一

18世紀中頃、朝鮮の社会構造が大きく変動して、客人に対する接待を強化する必要が生まれ、手の込んだ김치(KIMCHI)を作るようになります。

김치(KIMCHI)の味、漬けるための甕の数は家門の自慢でした。今日に例えるなら、不動産、貴金属、高級車、骨董品など、財力や権勢を誇る格好の道具だったのです。

その二

18世紀中頃、総人口の7~8%が伝染病で亡くなり、人々は伝染病の恐怖から逃れるために、唐辛子の霊力にすがりついたとされます。

赤い唐辛子は邪気を退散させるという迷信によって魔除け、厄除けとしても使われていました。

朝鮮半島の김치(KIMCHI)の味

北部:塩、香辛料などの混合率を少なくして野菜の新鮮味を保ったさっぱりした味が特徴。

中部:塩、香辛料を北部より多く用いて、汁が多いものが特徴。

南部:塩辛、香辛料の量が中部より多く、濃い味が特徴。(北部に比べて気温が高いので薬味の塩辛が腐敗しないように唐辛子とニンニクが多く使われるため辛く、濃い味が特徴。

漬け始めは濃厚ですが、日にちが経つと薬味の匂いが強くなるので、匂いが気になる方は早めに召し上がることをお勧めします。

김치(KIMCHI)の作り方

1、白菜を1日ほど塩に漬ける。

2、唐辛子の粉、塩など薬味を準備する。

3、白菜の中に入れる葱、ニンニク、塩辛など具を準備する。

4、薬味と具をよく混ぜる。

5、塩漬けした白菜を水で洗って塩抜きして葉と葉の間に具と薬味をまぶす。

6、甕の中にぎっしり詰め込み、発酵させる。

甕の中に漬けこむ前でも召し上がることはできますし、漬けこむ前の状態のものと蒸し豚はとても相性がいいです。

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