
今回は牛肉を煮込んだ、ユッケジャンとカルビッチmを紹介します。

ユッケジャン
ユッケジャンの歴史
朝鮮半島の人々は病気をして体が弱った時、夏バテ対策食として개장[ケジャン](狗醤)を食べていました。
ケジャンとは、ネギ、ニラ、里芋の茎、ワラビなどを茹でたスープに食用の犬肉を入れ、味噌やコチュジャンを溶いて煮込んだ料理です。
犬を食べるのかとびっくりされるかもしれませんが、家庭でペットとして飼われている犬を調理するのではなく、食用の犬を調理します。
犬肉は五臓、腰、膝を暖めて血行促進効果があり滋養強壮効果など栄養素が多く含まれています。
しかし、牛肉や豚肉にはない独特な酸味や臭いがあるため、調理する際にネギやニンニク、唐辛子などをふんだんに使って臭いを消します。
犬肉を好まなかった人々が、代わりに牛肉を使ってケジャンを作ってみたことがユッケジャンのはじまりと言われています。
ユッケジャンは家庭でも外食でも人気メニューですが、お通夜の弔問客に出される料理でもあります。
なぜお通夜にユッケジャンかというと、ユッケジャンは大量に作って時間が経過しても味が変化しにくい。
また、昔から赤い色は邪鬼を追い払うという迷信があるからです。
ユッケジャンの作り方
材料 2人前
・牛肉(ビーフシチュー、カレー用)200グラム ・長ネギ1束
・もやし少々 ・山菜ミックス一袋 ・しめじ少々
・大根少々 ・水600CC
・ダシダ大さじ1 またはコムタンスープ一袋
合わせ調味料:粉唐辛子 コチュジャン ごま油 濃い口醤油 おろしにんにく 酒にそれぞれ大さじ1
おろししょうが小さじ1 塩コショウ少々
作り方
- 牛肉を食べやすいサイズに切って1時間ほど冷水に浸して血を抜きます。キッチンペーパーで肉を拭き、調味料と肉に絡めて30分以上放置します。
- 鍋に水600CC大根とダシダ大さじ1またはコムタンスープ一袋を入れて中火で5分ほど茹でます。
- 別の鍋に茹でた大根を乗せます。その上に①を乗せ、さらにその上に山菜ミックス、もやし、しめじ、長ネギ、ニンニク大さじ1を乗せます。蓋をして弱火で7分ほど蒸します。
- ②を③の中に注ぎます。
- 醤油大さじ1とアミの塩辛小さじ1を入れ、さらに2分程中火で煮込みます。
- 最後に溶いた生卵を入れて30秒ほど蓋をしてから皿に盛って出来上がりです。
塩分が足りない時は、出来上がった後に塩やアミの塩辛を少し加えて調整しましょう。
骨付き牛カルビを蒸した갈비찜[カルビッチm]
갈비찜[カルビッチm]とは、骨付き牛カルビを蒸した料理です。찜[ッチm]とは韓国語で「蒸し」という意味です。

朝鮮王朝の宮中料理の一品として、王様の食卓に上がっていた記録があり、やがて庶民にも伝わり、今日では旧正月やお盆のなどハレの日の食卓に並ぶごちそうです。
カルビは脂質が少なくタンパク質が多く含まれており、蒸すことで牛肉独自の油っこさを消してくれます。
骨付き牛カルビを蒸した갈비찜[カルビッチm]作り方
材料:2人前
・牛骨付きカルビ 1パック
・人参1本 ・玉葱 1個 ・梨 1/2個 ・ねぎ1束 ・ニンニク4粒
・エリンギ大一本 栗2粒 ・銀杏6個
合わせ調味料:酒 醤油 大さじ2 はちみつ みりん 大さじ1
- 肉は切り目を入れて、水に浸して1時間ほど置きます。
- キッチンペーパーで肉を拭きます。すりおろした梨と玉葱、醤油大さじ2 はちみつ、みりん、酒大さじ1を混ぜ1時間置きます。
- 鍋に食べやすいサイズに切ったネギ、大根、人参を下敷きにします。
- 炊飯器を使って2を30分ずつ両面1時間ほど保温で蒸します。
- ねぎと大根をひいた鍋に4を乗せ、にんにく、栗、銀杏を入れて弱火で15分ほど蒸します。
- エリンギ(一本を四等分にします)を入れて5分ほど中火で煮込んで出来上がりです。